美人薄命
翡翠色
目の前にコーヒーが置かれる。
大体の予想を持ちつつ視線を向けるとやっぱり隆司くんが居た。
「お疲れ様〜」
わざとらしい笑顔の時は大抵頼み事があるとき。
「無理だからね!」
私は先手必勝で隆司くんが話すより先に断る。
「ちょ、まずは聞けよ!」
「無理無理!」
「データ纏めるの手伝って!
明日までなんだよ、本当渡瀬しか頼めない!」
「はぁぁ?明日って今何時だと思ってるの?」
「だから二人でやればそこそこ早く終わるだろ。
じゃこれ半分な!」