美人薄命
「終わった…」
気付けば私と隆司くんだけがフロアに居る状態。
隆司くんはまだPCに向かっていた。
「隆司くん、私終わったから帰るね!はい、これデータ。」
「…」
返事のない隆司くんの顔を覗き込むと、彼は寝ていた。
「ありえないっ!」
強めに身体を揺すると大きな身体をビクッとさせて彼は起きた。
「やべー。いつの間に…。」
「知らない!私帰るからね!」
「まじ!?…俺も帰るわ。家でやる。」
「は?だったら最初から家ですればいいじゃん!」
「ばか、家だと今みたいなうたた寝じゃすまないだろ。
けどまじ助かった!ありがとな!」
「今後はないからね。」