美人薄命


会社を出て暫く歩いた時だった。


「ビジン?」


こんな呼び方する奴はひとりしか居ない。
私は勢いよく振り返ると大きめの声で言った。


「ミ・ト!」


「知ってる。」


髭男は顔色変えずにさらっと答える。
何故彼が此処に居るのか気になったけど、先を急ぐことにした。


「それじゃ。」







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