美人薄命


翌日、いつものように社員証を出して会社に入る。


「お早うございます、渡瀬先輩!」


「あっ小池くんおはよう。」


「渡瀬先輩って名前そういう字なんですね!」


小池くんが私の首に掛かった社員証を指差して言う。


「あ…うん。」


「何で普段はカタカナなんですか?」


「何となく、かな。」


「勿体ないな〜。僕、好きなのに。
あっこれから美人先輩って呼んでもいいですか?」


「ど、どうぞ。」


「やった!じゃ今日も頑張りましょうね、美人先輩!」


小池くんは嬉しそうにデスクへ。


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