美人薄命


「あぁ〜二人で楽しそうにズルイですよぉ!」


百合ちゃんが私と隆司くんの間に座る。


百合ちゃんを見ていると時々羨ましくなる。
今みたいに素直に好きな人にアピール出来たり、可愛く甘える事が出来る。
喜怒哀楽を素直に表現出来る彼女はとても可愛らしいと思うから。

私はなかなか素直になれない。
自分が感情をぶつけた時の相手の反応が怖いから。
だから受け身で居る方が楽でいいって思うようになった。

でもきっとそれじゃ駄目なんだろうな。
謙太もいつも受け身な私がつまらなかったんだと思う。



< 80 / 203 >

この作品をシェア

pagetop