─ハウステンボスで逢いましょう─『ずっとアナタが好きでした』
夢から覚めた夢

そして、色んな話しをしながら、まるで恋人同士みたいに…2人で肩を並べて歩いていると



「あっ、あそこ…」

あたしの視線は、目の前にあるガラス張りのショップに目が止まった。




「あそこ…」


「なに?」



「あのお店…あたしが、あの時、迷子になった時にいたお店なんです。」


「あの店が?」



「はい。お店のなかに飾られているガラスで作られた動物達が、余りにも可愛くて。

つい、夢中になっていたら、気づいたら迷子になっていて…」



そうだ──

あの時…

あたしが迷子にならなかったら


北村さんと出逢う事も、話すこともなかったんだよね…。



きっと…もしも、どこかで出逢っていたとしても


お互い気づかないまま

すれ違っていたんだろうなぁ…。




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