love×like
あたしはその日、早起きしたためいつもより1時間早くに家を出た。
いつもの桜の木々がたくさんある、細い裏道。
そこには、家から5分でつく、ある小さな空き地がある。
みんなはそこを″恋地″という。
小さな空き地には合わない、都市伝説がある。
この空き地で出会った人は運命の人。
ちょっとベタだけど、古くから伝わる都市伝説。
だから″恋地″である。
その日あたしは、その恋地でバスケをしてる人を見た。
朝早くに恋地で人をあまり見たことがなかったので、ついつい見ていた。
ただそれだけだった。
汗がきれいでバスケのホームもとてもきれい。
その人は休憩を始めた。
タオルで汗を拭く仕草。
何もかもに見とれていた。
すると、その人はいきなり下をうつむいた。
泣いていた……――。