love×like


あたしはその日、早起きしたためいつもより1時間早くに家を出た。


いつもの桜の木々がたくさんある、細い裏道。

そこには、家から5分でつく、ある小さな空き地がある。

みんなはそこを″恋地″という。

小さな空き地には合わない、都市伝説がある。


この空き地で出会った人は運命の人。


ちょっとベタだけど、古くから伝わる都市伝説。
だから″恋地″である。


その日あたしは、その恋地でバスケをしてる人を見た。


朝早くに恋地で人をあまり見たことがなかったので、ついつい見ていた。


ただそれだけだった。

汗がきれいでバスケのホームもとてもきれい。

その人は休憩を始めた。

タオルで汗を拭く仕草。

何もかもに見とれていた。

すると、その人はいきなり下をうつむいた。



泣いていた……――。
< 6 / 24 >

この作品をシェア

pagetop