狼執事とお嬢様♡

「行くぞ」


そっとささやかれたその言葉。



一瞬、意味が分からなくて。




数秒置いて理解した私。


『う、うん…』




と、曖昧な返事をした。




チラッと、支葵と海琉を見る…。





うっわぁ…



やばい…かも?





2人は眉間にしわを寄せていた。



ホント、鬼の形相。







そこまで…怒らなくてもいいのにぃ…


怒ってるかどぉかは分かんないけど…。






「穂乃歌」



呼ばれた名前。


右隣にいる婁唯を見る。



引かれた肩と腰。

瞬間、体がフワッと浮いたかと思うと、また姫抱っこ状態。

< 100 / 363 >

この作品をシェア

pagetop