狼執事とお嬢様♡
なんで、そんな…顔…
しているの…
切なそうな、苦しそうな…
胸のどこかで、何かをあきらめているような…
婁唯は、ゆっくりと口を開いた。
「…まで……ば……だよ…」
さっきよりは耳に届いた言葉。
でも、まだ完全ではなくて。
私は、再度婁唯に聞きなおした…。
『な、に…?』
私の言葉は、なぜか震えていて…。
婁唯の言葉を聴くのが怖いのだろうか…?
そんなはず、ない。
きっと…
「俺は…」
『うん…』
婁唯は少しだけ視線を落とした。
それと同時に、私の心臓は、脈打つ速さを速めた。
「俺は…」