狼執事とお嬢様♡
「ホント、残酷…。」
『え…?』
婁唯まで…
よく、分からない…。
「俺は穂乃歌の弟…。
それは、変わることのない事実か?」
『当たり前よ…ッ…』
急に、頭が…痛くなった。
こんなときに風引いてるとか…ダッサー…私…
「そう、か…。そうだな。
俺達はキョーダイだな。」
婁唯はハハッと笑って見せた。
でも、悲しそうな、切なそうな笑顔で。
見てるほうが、苦しくなった。
「体、大丈夫か?
あのー…何だっけ?俊とかゆーの、呼んでくるから。」
『うん…』
婁唯のアノ笑顔の意味を、生涯ずっと…
知ることはなかった。