狼執事とお嬢様♡
ドキン、ドキン…
規則正しく脈打つ鼓動。
その鼓動は、いつもより…
速く、強く…脈打っていて。
きっと…全部、全部……
あなたのせいだよ?
支葵―――…
『…支、葵……?』
一言も喋らなくなってしまった支葵に、問いかける。
そっと、顔を見上げる。
瞬間、重なる視線…
「…それって……さ…」
『え…?』
少し間をおいて、支葵は再度話し出す。
「俺のもんに、なるってこと?」
『へッ?!』
私、そんなコト言ったのッ?!
「俺の事、好きってことじゃねぇの?」
『そッ…そぉなの…?』
そーゆー事なのッ?
顔が熱いのも、心臓がうるさいのも、全部…
支葵が…好きだから、なの……?