狼執事とお嬢様♡
瞬間、バッと捲られた布団。
『ちょッ…寒い~ッ!』
そう言って力いっぱい支葵の手に握られた布団を引っ張る。
でも、男の人の力に敵うわけも無くて。
加えに病み上がりだもん…
敵う女、いないよね?
「俺が温めてやろうか?」
『ふぇッ??』
評しぬけた私の声。
はッ、恥ずッ!
ほっぺに手をあてている私。
その隙を狙ったかのように支葵はベッドに方膝を乗せた。
ギシ、と軋んだ音がなる。
『ちょッ!な、何ッ…』
今の状況が分からずあたふたしている私。
また隙をつくようにして次に支葵は…
「だから、俺があっためてやるって」
『はぁッ???』
ベッドに入り込み、私のすぐ傍に寝転んだ。
「茹でダコはっけんー。」
『だッ…誰のせいよぉッ!』
『ばかぁッ』なんて、言っている私をよそに、支葵は私を抱き寄せた。
「俺以外、穂乃歌の顔を染めるヤツがいるかよ?」
『ッ///…!』
バサッと掛けられた布団。
私も支葵も、頭から布団をかぶっている状態になる。