狼執事とお嬢様♡
「支葵。」

『へッ?』

「支葵って呼べよ。」


えっとー…
さっきのも、もしかして本気だった?


「変なとこにこだわってんだな、執事クンも。」

「……うるせぇ。」

「悪いね。昔からこーゆー性格でさぁ。」

「……知るか。」


極力押さえた高野クンの殺気が痛いデスッ!



『もぉッ!和哉クンも高野クンもやめてよッ!
 高野クン、帰ろうよぉ!』

「支葵って呼べよ。
 何回も言わせる気?」

『へ?!』


またソレ?!
もぉ!分かったってば!


『支・葵!!帰ろうよ!』

「かしこまりました。お嬢様♪」


うわッ!執事モードッ!
なんてヤツ…


「うぜぇ執事クン…。」

「………知るか。」


…なんかもぉ面倒くさいなぁ…


『早く送ってってよぉ!』


車に乗るまでに何分かかるんだッ!



「穂乃歌、手。」

『え?!』

「朝、海琉もやっただろ。
 執事の決まりだ。」

『へぇー…決まりとか、あるんだね』

「面倒だけどなぁ…」

『じゃぁ、私と居るときは
 全部の決まり、守ろうとしなくていいよ♪』

「はぁ??」
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