狼執事とお嬢様♡
『それはできない。』
丁寧にお母様と空海の奥様にお断りの言葉を入れる。
2人は残念そうな顔をしながらも納得してくれた。
龍が仲介をしてくれたおかげなのかもしれない。
それでも後ろ髪を引かれたままの母がさらにこう言った。
「じゃぁ使用人数人と一緒に住んだらッ?」
聞いて呆れた。
そこまでして私と龍をくっつけたいのか…
このイケメン好きが…
私は意味が分からない、とさらに反対をする。
でも空海の奥様にまで念を押された…。
龍の顔を少しだけ見ると、やっぱり呆れた顔をしていて。
これじゃぁ私と龍が話した意味がない。
それを分かってくれない母。
加えに空海の奥様。
厄介な2人の馬が合ってしまったものだ。