狼執事とお嬢様♡
―――…
「つきましたよ、お嬢様。」
『ありがとう。』
ドアが運転手の手によって開かれる。
私はニコニコとしている運転手の隣を、少しだけ微笑んで通り過ぎる。
私は、家のドアを引く。
足を踏み入れ、靴を脱ぎながら言うんだ。
『ただいま』
そういうと
「「「お帰り」」」
いつもこの返事が返ってくる。
それだけでうれしくて。
けど、もしこの小さな幸せがなくなるかもしれないんだ。
もしかしたら、3人ともう会えなくなったり…
それでも、危険を冒してでも…
私は幸せを掴みににいく。