狼執事とお嬢様♡
決めたんだ。
理由を聞くって。


どうしてかわからない。
聞く事を恐れている自分がいる。
そんなに、何を恐れているのか、分からない。


弟に、「何で怒ったの?」
そう聞くだけなのに。


自分で自分が理解不能。



『…門まで遠すぎ……』



学校に文句をつきながら、
頭では自分に悩んで…。


1歩1歩足を進めた。



「あれ?穂乃歌チャンじゃね?」

「まじだ!ラッキー♪」



誰?


声のするほうへ体を向けた。


そこには2人の男子生徒が立っていて。
ゆっくりと、私に近づき、目の前で足を止めた。


『何ですか…?』



「やっぱ可ッ愛いなぁ!」

『え?』



こーゆーの…困る…


「ねぇ、今から付き合ってよ」

「俺らヒマしてたんだよねー♪行こ行こ♪」


強引に腕を摑まれ、引っ張られる。


『えッ、でも私ッ…!』


どうすればいいの!?




「なぁ、その手離せよ」
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