狼執事とお嬢様♡
『それで、もう一つあって。
お父様にも、聞いてほしいの…。』
お父様は黙って、私だけを見ていた…
お母様も、ただただ私だけを…。
『私……』
なんて、言えばいい…?
支葵が好き?
結婚したい…?
そんな言葉だけでいいのかな…?
そんな一言だけで、私の想いがちゃんと伝わるのかな…?
『私は……』
言葉に詰まる私。
そんな私の横に、スッと立つ人物…。
『支葵……?』
支葵の横顔を見上げる。
彼は、フッと微笑んだ。
“大丈夫”
そう言うかのように……