狼執事とお嬢様♡
「…お前も、執事…なのか?」

「だったら……?」

「別に。」



嫌悪感漂う2人の空気。


そんなの関係無しに、俊はまた視線を私に戻した。



「帰るぞ。こんなとこ、いつまでも居させたくない。」

『え…。う、うん。』




不覚にも、ドキッとした。
いつまでも居させたくない…
そんなこと、言われるとッ誰でもときめくってばッ







私の手をとり、車へ乗せた俊。







和哉君はなぜかあの後一言も喋らなかった。






「大丈夫か?」

『うん。ありがとう。』




急に話しかけられ、向けられた視線にまたドキッとする。




「ごめんな…もっと早く来ていればよかった…。」

『そんなことないよッ!絡まれちゃった私も悪いしッ!』



それにッ!




『助けに来てくれたから…大丈夫。ありがとぉ♪』




私は俊に笑って見せた。












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