狼執事とお嬢様♡
『ッ……!』
たつことすら間々ならなくなっている私。
私は婁唯にもたれ掛かる状態になってしまった。
「大丈夫か?」
『ごめん…』
私よりも背の大きい婁唯の顔を見上げる。
その瞳は心配そうで…。
ホント、ダメな姉だね…私。
「手…」
『え…?』
「俺の肩に回せ。」
『…え?』
言っている意味が良く分からなくて。
どうすればいいのかわからなくて。
婁唯は1つため息をつくと、私の腕を引っ張った。
私は、婁唯の肩を抱いているかのような体勢になる。
『えっ…?』
次の瞬間、引き寄せられるかのように、婁唯に腰を引かれる。