好きだよ、好きだよ。



「いや…まさかお揃いなんて…知らなかったから。」



「何言い訳してるの?」


いやいや本当に知らなかったし。


「土曜日も遊んだらしいじゃん!だからって調子乗ってんじゃ無いわよ。」



「調子になんて乗ってないし!というかあなたに関係なくない?」



パシンッ!


シーンとした教室に響く。

そして頬がピリピリする。


「何すんの…。」


自分でもビックリするくらい低くて冷たい声で言った。



「彼女でもないくせに玲央に近づかないでって言ってるの!」


その言葉を聞いて私はバカにするように鼻でフッと笑った。


「どうしてあなたに、そんなこと言われなきゃいけないの?それに、彼女面してるのはどっち?あなたじゃない?」


自分でも知らない一面を知った。私って結構口達者だなぁ~…


なんてこんな時に呑気に考えている私って馬鹿だ。


また、パシン!という音と共に頬に痛みが走った。





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