どんな形でも
見上げると、竜生くんが頭を下げていた
「竜生くん!」
『大丈夫?怪我無い?
…あー本当にごめんなさい!』
竜生くんはあたしの友達でもあり、
宏汰くんの友達だったりする
細くて背が高くて顔は少し怖いけど、
すごいいい人であたしの憧れ。
「大丈夫!気にしないで?」
『ならいいんだけど…。
そういえば祐輔、あいつまた学校行ってねーのか?』
「祐輔…?」
昨日宏汰くんが言ってた、隣の子のことかな…
『さっきの奴だよ。愛ちゃん助けた』
ふわふわと浮かぶさっきの記憶。
「あの人が…神崎祐輔…」
『あいつ元々バスケ部で後輩なんだ
今はやめたんだってね~
ま、風の噂だけど(笑)』
そう吐き捨てると、竜生くんは
あたしを見て不思議そうな顔をした
『そういえば愛ちゃん…
何か用事あって来たんじゃ?』
「ああ!!」
キャベツの買い出し忘れてたあ…
『やっぱり(笑)。お店頑張ってね!』
竜生くんに別れを告げ、スーパーに走る
……お小遣い余ってるしお菓子買おうかな!
お菓子コーナーにキャベツを持ったまま来ると、
見たことある…あいつ
向こうは気付いてなさげだから
チョコ一箱を手に取って行こうとした。…ら。
♪~♪~
しまった……。
マナーモードじゃなかった…
「もし…もし?」
『愛那ちゃん!!もう心配した~』
「梁くん…」
『早く帰ってきてよ?』
「今スーパーだから大丈夫。
またね」