先生ってば!
あたしもブレザーを脱ごう。
そんなことを考えながら、ふと窓に視線を移す。
男子がサッカーをしている。
「サッカーとか、もう出来ないわ…」
智佳子も窓の外を見ていたのか、ポツリと呟いた。
「あたし、最初のランニングで無理~」
智佳子はそう言って腕を伸ばした。
前を見ると同時に先生が、黒板に何か書き出した。
「ゲゲゲ!」
「なな!?」
あたしの叫び声にビックリしたのか智佳子が振り替える。
「球技大会?」
担任が黒板に書いたのは、来週行われる球技大会のこと。
「球技大会とかだるい~」
あたしは、担任に叫んでみる。
「なんだ吉原?お前、小中高ってソフトボールだろ?何が嫌なんだ?」
担任はあたしにへんな笑みを浮かべると、あたしの不満を制止した。
「ソフトボールとか関係ないよ!暑い!!」
「暑い暑いって、この教室のクーラー壊したのお前だろ?」
ゲッ…そこ突いてきます?
確か…2日前。