それでも君と、はじめての恋を


「似合うよなー。てか、同じクラス! よろしくなー!」

「あ、うん、よろしく!」


モモの友達であり葵の彼氏の弟、森くんの爽やかな笑顔に頷きながら、あたしはモモをジッと見上げる。教室内は、ザワザワと騒がしい。


だってモモが、めちゃくちゃかっこいい!! いつもだけど!


「はよ」

「はっ! あ、うん! おはよ!」


モモの髪は相変わらず、全体的にピンク色が目立つ。前はトップ全体がピンクブラウンだったし、内側が茶色だったからなんだけど……。


「何もう……モモのバカーッ!」

「何で」


何でじゃないよ何その髪! アシメって何だバカァアアア! 死ぬ! 鼻血と吐血の出血多量で死ぬ!



「あっはは! 渉ってアシメ好きだもんねぇ~。ていうか一発殴らせて?」

「や、何で」


純がふざけて拳を向けると、モモは避けながら頭にはてなマークを浮かべている。


あたしから見て、左側はピンク色。襟足は切ったんだろうけど、トップの長さは伸びたって言ってた時と変わらない。


右側は茶色くて極端に短い。3つ連なる赤いピアスと、軟骨のピアスが丸見えだった。


「渉、しばらく直視出来ないじゃん」


えぇもう、ほんとに葵の言うとおりだよね!


アシメヘアが大好物でごめんなさい! かっこよすぎる! 心臓が口から飛び出しそうデス!
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