お前じゃない
「あっ、あれっ……ノックしても返事がなかったから、ノブを回したの……そしたら」
久美子は唇を震わせ、目線を逸らしながら、二宮の部屋の中を指さしている。
ハルは急いで二宮の部屋を覗くと、ベッドの上で寝ていたであろう二宮に、ナイフが刺さっていた。シーツは多量の血に染まり、真っ赤だった。
すぐに二宮の脈を調べ、呼吸を確かめたが、死んでいる。
「何で、ナイフなんかで……殺されたって事か?! 本当に死んでるのか?」
だいちゃんに訊かれ、ハルは頷いた。
明らかに他殺だったのだ。何故なら、二宮はうつ伏せに寝てる状態で背中を刺されている。
「おいハル! ここお前の部屋じゃなかったか? 何でお前の部屋で死んでるんだよ?!」
「昨夜、二宮さんに部屋を代えて欲しいって言われたんだ」
坂上の質問に、ハルは部屋を交換した経緯を簡単に説明し、この部屋にある二宮の荷物を見ながら言った。部屋を代わる時、荷物もお互い持っていったからだ。事情を知らない坂上とポッコリ殿はハルの説明を聞き、二宮の荷物を見て、部屋を交換した事をようやく理解した様だった。
「お前が殺したんじゃないだろうな?!」
唐突に、ポッコリ殿がハルに疑いの眼差しを向けた。
「ハルが部屋代わったからって、二宮さんを殺したとは限りませんよ!」
だいちゃんがかばってくれたので、その場は何とか落ち着き、ひとまず全員で一階に降りる事になった。
久美子は唇を震わせ、目線を逸らしながら、二宮の部屋の中を指さしている。
ハルは急いで二宮の部屋を覗くと、ベッドの上で寝ていたであろう二宮に、ナイフが刺さっていた。シーツは多量の血に染まり、真っ赤だった。
すぐに二宮の脈を調べ、呼吸を確かめたが、死んでいる。
「何で、ナイフなんかで……殺されたって事か?! 本当に死んでるのか?」
だいちゃんに訊かれ、ハルは頷いた。
明らかに他殺だったのだ。何故なら、二宮はうつ伏せに寝てる状態で背中を刺されている。
「おいハル! ここお前の部屋じゃなかったか? 何でお前の部屋で死んでるんだよ?!」
「昨夜、二宮さんに部屋を代えて欲しいって言われたんだ」
坂上の質問に、ハルは部屋を交換した経緯を簡単に説明し、この部屋にある二宮の荷物を見ながら言った。部屋を代わる時、荷物もお互い持っていったからだ。事情を知らない坂上とポッコリ殿はハルの説明を聞き、二宮の荷物を見て、部屋を交換した事をようやく理解した様だった。
「お前が殺したんじゃないだろうな?!」
唐突に、ポッコリ殿がハルに疑いの眼差しを向けた。
「ハルが部屋代わったからって、二宮さんを殺したとは限りませんよ!」
だいちゃんがかばってくれたので、その場は何とか落ち着き、ひとまず全員で一階に降りる事になった。