お前じゃない
 しばらくすると、久美子とだいちゃんが料理を運んできた。お腹が空いていたみんなは、あっという間に残さず平らげた。やはり空腹では、いざという時に体力がなく、逃げられないと判断したのだろう。

 食べ終えると、各自バラバラで過ごしていた。

 久美子は洗い物をする為、キッチンに行き、男四人は二階の部屋にそれぞれ戻った。

 少し時間が経ち、ハルは風呂でも入ろうとドアを開けると、丁度だいちゃんがハルの部屋を訪ね様としていた所だった。


「何か落ち着かないから、ハルが持ってきてるマンガ貸してくれないか?」


「いいよ〜。僕は風呂入ってくるから、適当にカバンから出してね」


 にっこり笑うとハルは浴室へ向かった。
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