背徳の天使
 この事件を機に、秘密を共有したということもあってか、俺と京子の絆は一層固く揺ぎ無いものになった気がする。


 俺達はずっと一緒にいなきゃならない…


 お互いそんな強迫観念に、無意識のうちに囚われるようになっていった。







 俺達は高校を卒業すると、仲良く警察官となり、施設を出て職場近くのボロアパートに二人一緒に暮らし始めた。


 毎晩『正義と悪』について、缶ビールを飲みながら熱く語った。








 思えば、あの頃が一番幸せだった…。









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