ヒーロー先生
恋愛成就
ヒーローとは英雄のことだ。英雄とは優れた頭脳と非凡な胆力を持ち合わせた人間のことだ。
将来の夢はヒーローになることです、と小学生1年生頃作文に書いて発表した位にそれはもう僕はヒーローという非現実的存在に憧れを抱いていた。休日の朝に放送しているヒロインを華麗に助ける何とかライダーだとか、巨大な怪獣を戦闘機に乗って戦闘する特殊な人間だとかになりたいと恥ずかしながら僕は本気で思っていた。
その純粋で無垢な夢が壊されたのも小学生1年生の頃。休み時間になる度に外で鬼ごっこをしているような同じクラスの男子に「なあ知ってるか?ヒーローなんて居ないんだぜ」、と当時の僕にとって大変な爆弾発言をされやっと目が覚めたのだ。それでもヒーローが存在していないことに半信半疑だった僕だがよくよく思案してみれば街中でヒーローを見かけたことも無ければテレビのニュースや新聞にも出ているところも見たことが無い。ヒーローなら困っている人を助けているのだから毎日新聞に載ってもおかしくはない。そう考えようやくこの僕の世界には僕が思い描いていたヒーローは架空の存在だということ理解した。そのときの失望感と言ったら、その日の夕飯のハンバーグの皿の端に乗せてあった人参を間違って口に入れてしまう程に失望した。
そんな僕も義務教育を終えまた社会に一歩踏み出した高校1年生になっていた。あの小学1年生のときに爆弾を投下してくれたクラスメイトA君のお陰で無事、三者面談で「ヒーローになれる高校に進学したいのですが」、などときちがい染みた発言をせずに済み無事進学することが出来た。このときばかりはA君に感謝するに限った。
将来の夢はヒーローになることです、と小学生1年生頃作文に書いて発表した位にそれはもう僕はヒーローという非現実的存在に憧れを抱いていた。休日の朝に放送しているヒロインを華麗に助ける何とかライダーだとか、巨大な怪獣を戦闘機に乗って戦闘する特殊な人間だとかになりたいと恥ずかしながら僕は本気で思っていた。
その純粋で無垢な夢が壊されたのも小学生1年生の頃。休み時間になる度に外で鬼ごっこをしているような同じクラスの男子に「なあ知ってるか?ヒーローなんて居ないんだぜ」、と当時の僕にとって大変な爆弾発言をされやっと目が覚めたのだ。それでもヒーローが存在していないことに半信半疑だった僕だがよくよく思案してみれば街中でヒーローを見かけたことも無ければテレビのニュースや新聞にも出ているところも見たことが無い。ヒーローなら困っている人を助けているのだから毎日新聞に載ってもおかしくはない。そう考えようやくこの僕の世界には僕が思い描いていたヒーローは架空の存在だということ理解した。そのときの失望感と言ったら、その日の夕飯のハンバーグの皿の端に乗せてあった人参を間違って口に入れてしまう程に失望した。
そんな僕も義務教育を終えまた社会に一歩踏み出した高校1年生になっていた。あの小学1年生のときに爆弾を投下してくれたクラスメイトA君のお陰で無事、三者面談で「ヒーローになれる高校に進学したいのですが」、などときちがい染みた発言をせずに済み無事進学することが出来た。このときばかりはA君に感謝するに限った。
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