ヒーロー先生
「告竜さん、ちょっと良いかな」
何故僕がこの作戦の一歩目に協力しているのかはよく分からないが取り敢えずそういう風向きになってしまったのだろう。
まず誰か告竜さんにその作戦を告げるかで揉めたのだ。国立先生が言えば良いものを僕に頼むし僕は数成先生に頼めば俺は無関係だと正論を突き付けるしで結局僕と国立先生との腕相撲勝負になったのだ。負けた方が告竜さんを放課後A組に呼ぶ役回りだ。以前国立先生は運動神経が皆無だと言っていたのを知っていて僕は腕相撲勝負を引き受けたが見事敗退。やるときはやるのかあの発言は嘘だったのか、よく考えれば運動音痴と腕相撲は関係無いと試合終了後に理解する。してやられた。こいつは曲者だと脳にインプット完了。
色褪せた回想は放置し現在に至る。
B組の教室内で友人と談笑していたところを申し訳無いが教室前まで呼び出し内容を告げる。あくまで自分は無関係を装いながら「放課後、国立先生が呼んでたよ」とだけ。今まで話したことの無い男子生徒に呼び出しを食らい戸惑っていたが先生の用件だと判明すると安堵した表情になった。僕がカツアゲでもすると思ったのか。
礼を言い戻っていく告竜さんの友人は何やら変な誤解をしているらしく、始終僕との会話をニヤニヤしながら見ているのを目の端に捉えていた為知っていたが告竜さんの正直な弁解によりその誤解は解けているようだった。落胆する友人だったが国立先生の名を耳にするなり一度下がった肩は途端に上がった。あの女子生徒は国立先生があんな理解不能な人間だということを知っているのだろうか。
何故僕がこの作戦の一歩目に協力しているのかはよく分からないが取り敢えずそういう風向きになってしまったのだろう。
まず誰か告竜さんにその作戦を告げるかで揉めたのだ。国立先生が言えば良いものを僕に頼むし僕は数成先生に頼めば俺は無関係だと正論を突き付けるしで結局僕と国立先生との腕相撲勝負になったのだ。負けた方が告竜さんを放課後A組に呼ぶ役回りだ。以前国立先生は運動神経が皆無だと言っていたのを知っていて僕は腕相撲勝負を引き受けたが見事敗退。やるときはやるのかあの発言は嘘だったのか、よく考えれば運動音痴と腕相撲は関係無いと試合終了後に理解する。してやられた。こいつは曲者だと脳にインプット完了。
色褪せた回想は放置し現在に至る。
B組の教室内で友人と談笑していたところを申し訳無いが教室前まで呼び出し内容を告げる。あくまで自分は無関係を装いながら「放課後、国立先生が呼んでたよ」とだけ。今まで話したことの無い男子生徒に呼び出しを食らい戸惑っていたが先生の用件だと判明すると安堵した表情になった。僕がカツアゲでもすると思ったのか。
礼を言い戻っていく告竜さんの友人は何やら変な誤解をしているらしく、始終僕との会話をニヤニヤしながら見ているのを目の端に捉えていた為知っていたが告竜さんの正直な弁解によりその誤解は解けているようだった。落胆する友人だったが国立先生の名を耳にするなり一度下がった肩は途端に上がった。あの女子生徒は国立先生があんな理解不能な人間だということを知っているのだろうか。