俺様?王子様?二重人格?
『先生に頼まれた、資料を渡しに行って…全然帰ってこないんです』
ついには泣き出してしまった。
俺は冷静を装う。
内心。
本当は、すごく焦っていた。
愛梨は大丈夫か?
いつもなら女なんか放っておく俺。
だけどなぜかすごく焦っていた。
「そっ、そっか…俺。
探しに行くから、先生に用事が出来たって言っておいて?」
『わ、私も!』
そう言う。
愛梨の友達に「いいから」と言って。
俺は走り出した。