君、どうしても



『どうぞあがってあがって〜!お茶でいいかしら?』

と、スリッパをパタパタさせながらキッチンに向かうお母さん。



『あ、気ぃ使わんといてください!』

と、その後ろ姿に叫ぶ來。



來は『おじゃまします〜』と言いながら靴を脱ぎウキウキしたように言った。



『ひよの部屋は?どこ?』


『え…二階だよ』



私が答えると、來は階段をのぼり始めた。



『え、ちょ、どこ行くの!?』


『ん〜部屋やけど〜?』


なんて鼻歌を歌いながら言う。



え、…部屋?


『…だ、だめーー!』



だってだってだってだってだってだってだってだってだってだってだって!!


私の部屋は…!









時すでに遅し。


『ひよ…なんや、この本の山は…』



…み、見られたーの。
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