クローバーの約束
最終話
“初恋は叶わないもの”
誰かがそう言った。
遊磨君があたしに告白してくれた時、
その言葉があたしの頭をよぎった。
“初恋が叶わないと決まったものなら
自分を愛してくれる人の側に居たい”
そう思う人も少なくないと思った。
確かにあたしは零が好き。
でも、零があたしの事を好きじゃなかったら?
そんな不安があたしの脳の8割を占めてた。
でも諦めたくなかった。
“初恋は叶わないもの”
でも、誰が決めたの?
初恋が叶わないなら、初恋は叶うかもしれない
あたし馬鹿だから、諦めるなんて出来なくて。
遊磨君の告白を受け入れて、
遊磨君の側で零を思いながら無理して笑ってる
自分を想像したら怖くなって。
だってそれは零を諦められないと同時に
遊磨君まで傷つけることになる。