虹の都へ
「ごめん、ボーッとしちゃって…」

あきらかに、自分に対する言い訳だ。

あまりにもバカ過ぎて、笑うこともできない。

「まあ、うまいな」

その声にあたしはビックリする。

けどもっとビックリしたのは、虹が焦げたオムレツを食べていたことだった。

「ちょっと、ガンになるよ!?」

「んー?

生のまんま出されるよりかはまだマシだ」

だからって…!

けど、食べてくれたって嬉しく思ってる自分もいる。

「瀬名さんも食べてくださいよ。

うまいっすよ」
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