虹の都へ
そう言ったあたしに、瀬名さんはニッと笑うと、
「じゃあ、一緒に行かない?」
と、言った。


『Juggling City』

ネオンの文字で描かれた看板がキレイだった。

瀬名さんに連れて行かれたところはどっかの店の前だった。

ここはどんな店なのだろう?

なんて思いながら看板を眺めていると、
「瑞希ちゃん」

「ああ、はい」

瀬名さんに言われるがまま、あたしは店の中に足を踏み入れた。

入った瞬間、大音量の音楽が鼓膜(コマク)を震わせた。

周りを見ると、たくさんの人が音楽にあわせて踊っていた。

ここは、俗に言う“クラブ”って言うところらしい。
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