虹の都へ
それにしても、すごいなあ…。

こう言うところにくるのが初めてなあたしは、唖然となることしかできない。

まるで、別世界だ。

唖然となっているあたしに、
「初めてなの?」

瀬名さんが顔を覗き込んで聞いてきた。

「…はい」

あたしは首を縦に振ってうなずいて答える。

「瀬名さんは、よくくるんですか?」

「まあ、たまーにね」

やっぱり、大人だ。

「大学生時代は虹もきてたの」

「えっ?」

驚きのあまり、つい声が出てしまった。
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