虹の都へ
戸惑って何も言えないあたしに、
「この子はオレンジジュースでいいから」

瀬名さんが助けてくれた。

「ありがとうございます」

あたしは言った。

「いいのいいの、私も初めてきた時はこんなんだったから」

笑いながら瀬名さんが言った。

「お待たせ」

瀬名さんにはピンク色のカクテル、あたしにはオレンジジュースが出された。

コクリと1口飲み、乾いた喉を潤した。

息を吐いた後、あたしはチラッと瀬名さんに視線を向けた。

二重のパッチリした目。

長いまつげ。

ピンクの唇。

キレイなくらいに手入れされた肌。
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