虹の都へ
その電車に乗り込むと、空いている席に腰を下ろした。

この駅から『Rainbow Capital』のある駅まで5つ先。

その間、あたしは須藤虹からの手紙を読んだ。

『高橋瑞希様

ご応募ありがとうございました。

須藤と申します。

高橋さんとは5つ上の23歳の男です。

これからよろしくお願いします。

須藤虹より』

メールと同じく、淡白な内容だった。

5つ年上か。

結構大人なんだな。

あたしは、頭の中で須藤虹と言う人物をイメージする。

冷静沈着で、淡白な雰囲気を持っている大人の男。

それが、あたしの中の須藤虹のイメージ。

彼のイメージを胸に、あたしはまだ見ぬ彼を思った。
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