虹の都へ
次に目を開けた時、あたしはソファーのうえだった。

チュンチュンと、すずめの鳴き声。

窓から差し込むまぶしい光。

その様子から、朝だと言うことがわかる。

毛布がかかっていた。

けど、毛布の中は裸だった。

素肌に毛布なんて、変な格好だ。

そう思って、自虐的に笑った。

昨日はバスルームでシャワーを浴びながら、濡れた自分の顔を手で何度も何度もぬぐっていた。

その後の記憶はない。

ただ、何度もシャワーを浴びながら自分の顔をぬぐっていた…ところまでは覚えてる。

その後、あたしの身に何があったのだろうか?

あたしはどうしてリビングのソファーで寝ていたのだろうか?

そう思っていた時だった。
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