虹の都へ
太陽に熱された車内は、もはや地獄でしかない。

脱水症状になりそう…。

こんな状況はなれていると言うように虹は車に乗ると、エンジンをかける。

エンジンをかけたのと同時に、クーラーの冷気が車内に流れ出た。

上昇していた体温が冷やされる。

「瑞希、シートベルト」

シートベルトを締めながら、虹が言った。

言われたあたしもシートベルトを締めた。

あたしがシートベルト締めたことを確認した虹が、車を発車させた。


走らせること、数時間。

移り変わって行く景色を見ながら、ぼんやりとしていた。

景色は何もない国道。

虹はあたしに話しかけることなく、運転に集中している。
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