虹の都へ

「何よそれー！？」

せっかく人が一生懸命言ったのにー！

「あたし、今の時点で虹が嫌いになったかも」

あたしがそう言うと、
「ジョーダンに決まってるだろ」

頭のうえに虹の手が乗った。

「ちょっ…」

虹の手はなでるように、あたしの髪の毛をクシャクシャにする。

「もう！」

怒鳴ったのと同時に虹の手が離れた。

虹はおかしそうに大笑いしている。

あたしはそんな彼をにらみつけながら、クシャクシャになった髪を手ぐしで整えていた。

全く、バカか！