虹の都へ
さ、さあ!?

それってひどくない!?

理由ないのって、ひどくない!?

「何か、こうしたくなった」

ドキッと、あたしの心臓が音を立てる。

こうしたくなった…?

「理由は、あるの?」

そう聞いたあたしに、
「ない」

虹は答えた

…理由はないんだ。

「何か困ることでもあるのか?」

「そう言う、訳じゃないんだけど…」

紅い顔を隠せない。

動揺を隠せない。

胸の高鳴りも、何もかも全て、隠すことができない。
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