虹の都へ
「ペンダント?」

虹がそれ――ハートのペンダントを見ると聞いた。

「ただのペンダントじゃないの!」

あたしはペンダントを手にとった。

ハートの部分を左右に引っ張る。

カチリと、小さな音を立ててハートが半分に割れた。

虹は半分に割れたハートを、不思議そうに見ている。

意外にも珍しいのかな、こう言うのって。

あまりにも珍しそうに見てる虹に、ちょっと笑えてくる。

半分に割れたハートを1つにあわせた。

「ね?」

あたしは言った。
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