虹の都へ
当たり前のことをあたしは聞いた。

聞いて見たのは、あたしの中にあったほんのイタズラ心からだった。

虹はプッと吹き出すと、
「そりゃそうだろ?

他に誰と行くんだよ」
と、言った。

「やっぱりね、そうだと思った」

あたしは笑うと、ふと気づいた。

「虹、時間大丈夫?」

「えっ、もう!?」

虹は慌てて壁の時計を見た。

「ヤベッ、遅刻する!」

時計を見た瞬間、虹は慌てて椅子から立ちあがった。
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