虹の都へ
「そんなの、毎日見られるだろ?

これから住むんだし」

あ、そうか。

今日からここに住むから、この景色は毎日見られるか。

「んじゃ、さっさと中に入るぞ。

遠い中ご苦労様でした」

「ありがとうございます、須藤さん」

「おいおい、名字はないんじゃないのか?」

「えっ?」

どう言うことなのだろう?

「一緒に暮らす訳だし、名字で呼びあうって言うのも何か変だろ?」

「でも、須藤さん年上だし…」

「年上って思ってるわりには、さっきは俺にタメ口だったじゃん」

あー、そう言えばタメ口だったな。
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