虹の都へ
「瑞希、先に家で待ってるから」

「ああ、うん」

あたしが返事したのを確認すると、虹は中に入って行った。

さて…。

あたしは、虹のお父さんに目をやった。

ああ、すごい緊張してるよ……。

だって、彼氏のお父さんだよ?

緊張しない方が間違ってるよ…。

と言うか、何か話さないとマズいよね?

この沈黙は、耐えられない。

「あの…」

あたしはさらに戸惑った。

虹のお父さんが先に話しかけてきたからだ。
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