虹の都へ
「あの、どう言うことですか?」

「えっ?」

「あたし…今日、あなたに会うの初めてですよ?」

あたしは言った。

「何で…あたしと母のことを知ってるんですか?」

虹のお父さんは悲しそうに目を伏せると、
「そっか…。

覚えてないか」

呟くように言った。

覚えてない…?

それって、あたしが覚えてないってこと?

「君はまだ赤ん坊だったから、仕方ないか」

赤ん坊?

あたしはますますよくわからない。
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