虹の都へ
そう言えば有名だもんね。

会社名くらい、誰だって知ってるよね。

「ビックリした?」

あたしは言った。

「何が?」

「突然きたうえに、すごいところの家の彼氏を連れてきたから」

「そうね。

ビックリしたと言えば、ビックリしたわ」

お母さんは笑った。

「いつから、つきあい始めたの?」

「えっと…つきあったのは、つい最近。

最初はルームメイトとして、4月から一緒に暮らしてたの」

「4月から?」

お母さんが驚いたと言うように、目を見開いた。
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