虹の都へ
何が久しぶりなんだろう?

と言うか、2人は会ったことがあるのか?

「お久しぶりです、須藤さん」

瑞希のお母さんの声が中から聞こえた。

やっぱり、2人は会ったことがあるらしい。

俺は息をひそめると、気配を消した。

さらに聞き耳を立てる。

「20年ぶりくらい、かな?

君も瑞希も元気そうでよかったよ」

瑞希?

どうして、ここで彼女の名前が出てくるのだろう。

それに20年ぶりって…。

俺の予想は、当たっていたらしい。
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