虹の都へ
兄妹って…?

誰と誰が…?

俺の頭の中で、サイレンがうるさいくらいに大きく鳴る。

「瑞希と虹は、兄妹なのよ!?

それはあなたもわかっていることなんでしょう!?」

叫ぶように、瑞希のお母さんは親父に言っている。

聞き間違いなんかじゃなかった。

兄妹――それは、俺と瑞希のこと。

瑞希は親父の子供。

それは、俺も一緒だ。

母親は違うかも知れないけど、俺と瑞希は親父の子供。

だから俺たちは、兄妹だ。
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