虹の都へ
何なの…?

一体、何が起こったのだろう?

何で怒ってるの?

何で黙ってるの?

あたしが、何かしたの?

聞きたいことはたくさんあるはずなのに、何も出てこない。

目の前にいる虹は、知らない人みたいだった。

この人は、誰?

そんな疑問が頭に浮かんだのは、本能からなのだろうか?

「――んだよ」

「えっ?」

あたしは驚いた。

何故なら、虹が泣いていたからだ。

「俺たちは、兄妹なんだよ…」
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