虹の都へ
お父さんは、あたしが生まれる前に死んだんだもん。
「お前の親父は、俺の親父なんだよ!」
叫ぶように、虹が言った。
「お前の親父は死んでなんかいない!
生きてるんだ!
その親父は、俺の親父なんだよ!」
「そんな…」
違う!
言いたいのに、何も言えない。
「だから、兄妹なんだよ!
母親は違うかも知れないけど、同じ血を分けた兄妹だ!
だから…」
聞き終わる前に、あたしは家を飛び出していた。
「お前の親父は、俺の親父なんだよ!」
叫ぶように、虹が言った。
「お前の親父は死んでなんかいない!
生きてるんだ!
その親父は、俺の親父なんだよ!」
「そんな…」
違う!
言いたいのに、何も言えない。
「だから、兄妹なんだよ!
母親は違うかも知れないけど、同じ血を分けた兄妹だ!
だから…」
聞き終わる前に、あたしは家を飛び出していた。